chono suld
皆さん、こんにちは。
モンゴルは旧正月を終えてから、なぜか寒くなりました~。
しかし、草原では水もなくなり、春営地へと移動する時期になりました。
我が家では例年より早く、家畜の出産が始まり、大移動になりそうです。
今回は、サンボーのお兄さんと弟がヘルプに行ってくれました。
私とナランは3月末の春休みに草原に行きます。
さて、先日 chonon suld という映画を見ました。英語名は wolf totem だったかな。
中国の映画で、内モンゴルの遊牧民と狼の共存?闘い?を描いた映画でした。
モンゴル人と結婚したのにモンゴル語が下手な私は100%わかりませんでしたが、
ぐっと来る映画でした。
そこには狼の共存のための人間の知恵と残虐さがありました。
冬に獲物がなくなる前に、狼の群れがカモシカの群れを襲い、
死んだカモシカはそのまま零下で保存されます。
人間はその肉を横取りし、村へ売りに行くのですが、
ちゃんと狼の食べる分を残します。
そうしないと、飢えた狼が自分達の家畜を襲います。
人間の知恵です。
春になり出産の季節になると、もちろん狼の子供も沢山産まれます。
遊牧民は狼の巣を見つけると、狼の赤ちゃんを捕まえ
天よ、この子に永遠の魂を、と祈り、なんと尻尾をもってグルグルと回して
空へ向かって放り投げるのでした。
こうして投げられた狼の子供には、天で永遠の魂を与えられると。。。
狼の繁殖を防ぐ人間の残虐さです。
また、そこには狼の賢さと気高さもありました。
ある事件があり、狼のために残したカモシカを全て人間が持っていってしまいます。
それを崖の上から見ている狼の群れ。
そしてある嵐の夜、馬の群れを追い立てる狼の群れ。
遊牧民が果敢にも止めようとしますが、その勢いは止まりません。
そして、遊牧民はあることに気がつきます。
狼は馬の群れを川へ追い立てているのでした。
もうその勢いは止まらず、馬の群れは水面だけが凍った川へ。
翌日、全ての馬は凍り付いていました。
狼の復讐。そして、その賢さです。
そうなると、今度は人間の狼狩りが始まります。
ジープで追いたて、銃を放つ人間達。
追われた狼が崖っぷちにたどり着くと、
なんとそこから飛び降りるのでした。
ある狼は、巣に入り、元々狼の巣には、巣穴の天井が落ちるしかけがあり、
自らそのしかけを作動させ、死を選びます。
そこにあるのは、狼の気高さです。
何が良くて、悪いとかではなくて、
生があるものの、美しさっていうのか、
なんかジーンときちゃいました。
草原の映像も美しかったです。
サンボーがウランバートルに来たら、
絶対に見せたい映画です!!
この夏キャンプ場でも、ぜひお客さんに見てもらいたいですーー!
上映会できないかなあ?